「スバルが2027年までにMTの新車を3台出すらしい」——富士24時間レースの会場から飛び込んできたニュースに、ちょっとざわついた人も多いですよね。
電動化まっしぐらに見えたスバルが、なぜ今あえてマニュアル車なのか。
WRX、BRZ、そして5ドアハッチバック。
3台それぞれの確定情報と推測ポイントを切り分けながら、電動化ウォッチャーのTREND目線で整理してみました。
この記事でわかる3つの視点
🚗スバル新型MT3車種を発表|富士24時間で電撃予告
2026年6月6日、富士24時間レースが開催されている富士スピードウェイでスバルが会見を開き、藤貫哲郎CTOが3つの新型車を予告しました。2027年までに市場投入を計画しているのは、いずれもマニュアルトランスミッション(MT)搭載モデルなんです。
発表されたのは次の3台。
開発の中核を担うのは、2026年4月に新設された「スポーツ車両企画室」モータースポーツ部門と量産開発部門の間にあった壁を取り払い、エンジニアが自由に意見を交わしながらクルマづくりを進めるための組織みたいですね。
レースで鍛えた技術を市販車へ、という流れがいよいよ形になってきた感じかな。
⚙️WRXはTY85復活|9,000件超の応募が動かした常設MT

今回いちばんの目玉は、WRXへのMT常設化だと思います。
スバルは現行WRX初のMTモデル「WRX STI Sport♯」を600台限定で出したところ、9,000件を超える申し込みが殺到。
需要に供給がまったく追いつかなかったことを認め、その期待に応える形でMTモデルの販売企画を進めているそうです。
しかも新型は限定車ではなく、カタログモデルとして開発中とのこと。
採用されるのは、かつてのSTIモデルに使われていた高耐久のTY85型トランスミッション。
一度生産中止になっていたものの、生産ラインを再整備して復活させる予定で、将来的なエンジン出力向上にも対応できる基盤になると説明されています。抽選に外れた人にとっては、ようやく報われる流れですよね。
🏁BRZコンプリートカーはTYPE RAベースでさらに軽く

2台目はBRZのコンプリートカー。ベースになるのは、2025年11月13日に発表され、300台限定の抽選販売となった「STI Sport TYPE RA」です。
公式の説明では、高い評価を得たTYPE RAの走りを「さらに軽やかに、さらに意のままに愉しめる」モデルとして開発を進めているとのこと。
TYPE RAはZF製ダンパーやブレンボ製ブレーキを採用した本格派でしたから、同じ方向性でさらに軽量化…と想像が膨らみます。
ただ、パワーアップに関する情報は今のところ出ていないので、レース車両のようなターボ化までは期待しすぎない方がよさそうかな。
🚙新型5ドアハッチバックは「手頃な価格のベース車」

3台目の5ドアハッチバックは、ジャパンモビリティショー2025に出展された「Performance-B STIコンセプト」の市販バージョンで、WRXやBRZとは異なる新たな個性を持つモデルに仕上げる方針だそう。
藤貫CTOはこのモデルを、ユーザーが手頃な価格で買える「アフォーダブルなベース車」として企画していると説明しています。
海外メディアの間では、ボンネットのエアスクープから非電動の2.4L水平対向ターボ搭載を予想する声や、将来のWRX STI的なフラッグシップのベースになるのでは、という見方もあります。
ただ、このあたりはまだ推測の域。パワートレインの詳細は公表されていません。
🔋電動化時代になぜMT?マルチパスウェイの面白さ
EVやハイブリッドを追いかけているTRENDとしては、「電動化を進めるスバルが、なぜ今MTを3台も?」という点が気になるところ。
実は、TY85復活の裏に象徴的なエピソードが報じられています。
藤貫CTOによると、製造部門から「電動化のラインを拡張したいのでTY85のラインをつぶしていいか」と相談されたことがきっかけで、ラインの存続と再生産を決めたのだとか。
電動化とMTが社内で文字どおり隣り合わせだった、というのが面白いですよね。
さらにPerformance-BコンセプトはJMS2025で、バッテリーEVベースの「Performance-E STIコンセプト」と対をなす存在として発表されたモデルでした。
電動の愉しさとエンジン×MTの愉しさを、どちらも選べるように育てていく。移動の選択肢が広がる時代だからこそ、「自分で操る楽しさ」も残るマルチパスウェイ、悪くない未来だと思いませんか。
✅まとめ|発売時期は未公表、続報に注目
日本発のこの動きが世界展開につながるかも含めて、続報が待ち遠しいですね。
なお、発表の舞台となった富士24時間レースの模様は、トヨタイムズが現地から24時間生中継したアーカイブでも雰囲気を味わえます。


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