そろそろ最初の車検が近づいてきた。EVは安いと聞いたけれど、本当なのか分からない。そんな気持ちで見積もりを待っている方は多いです。
エンジンがないぶん、整備する場所は減ります。でも、ゼロになるわけではありません。減る費用と、変わらない費用と、EVだから増える費用があります。
今日は、その三つを分けてお話しします。数字を先に知っておくと、見積書が届いたときに落ち着いて読めます。
🔧 EVの車検が安いと言われる理由
車検の費用は、大きく二つに分かれます。国に払う法定費用と、点検や部品交換にかかる整備費用です。
EVが有利なのは、その両方です。まず法定費用のうち、自動車重量税がエコカー減税の対象になります。新車のときは免税で、その後の継続検査でも減免を受けられる年式があるとされています。
もうひとつは整備費用です。エンジンオイル、オイルフィルター、スパークプラグ、エアクリーナー。ガソリン車で毎回出てくるこれらの項目が、EVには存在しません。
この差が、1回の車検で1万円から3万円ほどになります。オイル交換を年2回していた方なら、日々の出費もそのぶん減っています。
🧾 費用の内訳を数字で見ます

法定費用は、どこに頼んでも同じ金額です。自賠責保険が24か月で1万7000円台、検査手数料の印紙代が2000円前後になります。
自動車重量税は車の重さで決まります。減免がない普通車で2年ぶん1万6400円から2万4600円ほどですが、EVは減免で0円か半額になることが多いです。
整備費用と手数料は依頼先で変わります。3万円から8万円くらいが目安です。ここに交換部品の代金が乗ります。
合わせると、EVの車検は7万円から12万円あたりに収まる例が多いです。同じ大きさのガソリン車より、1万円から4万円ほど安く済む計算になります。
ただし、これはタイヤやブレーキの交換がない場合の話です。減っていれば、当然そのぶん増えます。
車検以外も含めた1年の出費を先に知っておくと、この金額が高いか安いか判断できます。
EVの維持費はガソリン車と何が違うのか
⚡ EVだからこそ見てほしい所

ひとつ目はブレーキです。EVはアクセルを緩めると減速する回生ブレーキが働くので、パッドが減りにくくなっています。
減らないのは良いことですが、使われない部品はさびます。ローターの表面が荒れたり、キャリパーが固まったりする例が報告されています。
点検のときに「ブレーキの当たりはどうですか」と一言聞いてみてください。
二つ目はブレーキフルードです。ブレーキを効かせるための液で、これはEVでも2年ごとの交換が必要とされています。ここを省いた見積もりが来たら、理由を確かめたほうが安心です。
三つ目は12Vのバッテリーです。走るための大きな電池とは別に、ドアやライトを動かす小さなバッテリーが積まれています。3年から4年で弱ることが多く、上がるとドアが開かなくなります。
四つ目は冷却水です。EVは電池やモーターを冷やすための液が入っています。量と汚れを見てもらってください。
タイヤも早めに見ておきたい部分です。EVは電池のぶん重く、加速も強いので、同じサイズでも減りが早い傾向があるとされています。
📊 どこに頼むかで変わります
| 依頼先 | 費用の目安 | 向いている人 | 合わない条件 |
|---|---|---|---|
| 販売店 | 10万〜15万円 | 保証期間中で電池の点検も任せたい人 | 費用を1円でも抑えたい、部品を自分で選びたい |
| EV整備の経験がある工場 | 8万〜12万円 | 近くに対応工場があり、長く付き合いたい人 | 近所に高電圧の資格を持つ工場がない |
| 量販店やカー用品店 | 7万〜10万円 | 走行が少なく、消耗品の交換が要らない人 | 電池の状態も詳しく見てほしい、警告灯が点いている |
| ユーザー車検 | 4万〜6万円 | 平日に休める、整備の知識がある人 | 平日に動けない、点検の判断に自信がない |
高電圧を扱う整備には、専用の資格が要ります。EVを預けるときは、対応できるかどうかを電話で確かめておくと安心です。
💡 車検の前後で見直したいこと
車検の見積もりが出ると、1年の出費を考え直したくなります。そのときいちばん効くのは、実は整備費ではなく電気の契約です。
整備費を1万円削るのは大変ですが、電気のプランを変えるだけで年に1万円以上変わる家庭があります。毎日充電する人ほど、その差は大きくなります。
出光でんきは、EVに乗る家庭向けの割引が用意されているプランです。ガソリンスタンドの給油割引もつくので、家にガソリン車がもう1台ある方にも合うと思います。車検の書類を出したついでに、今の契約と見比べてみてください。
沖縄と離島は対象外です。集合住宅などで低圧のEV向け契約を使っている場合は条件が重なることがあるので、申し込む前に今の明細を確認してください。
日々の充電のしかたを変えるだけでも、電池の持ちと電気代は変わります。
急速充電と普通充電の使い分け 電池を減らさない
😥 つまずきやすいところ
いちばん多いのは、重量税の減免が自動で続くと思い込むことです。免税の対象は年式や制度の改正で変わります。見積書の重量税の欄が0円かどうか、自分の目で確かめてください。
次に多いのが、電池の点検を頼み忘れることです。車検は保安基準を満たすかどうかの検査なので、電池の劣化具合は含まれません。別料金の診断を追加するか、無料の点検があるか聞いてみてください。
もうひとつ、通知が来る前に予約が埋まることがあります。EVを見られる工場は限られるので、満了日の1か月前には電話を入れておくと落ち着いて進められます。
走行中に警告灯が点いた、充電できる量が急に減った、後ろから異音がする。この三つのどれかが出たときは、車検を待たずに整備工場へ相談してください。目安は気づいたその週のうちです。
🙅 こんな人には向きません
車検を機に節約したい気持ちで、点検項目を全部削る方には向きません。ブレーキフルードや12Vバッテリーは、削ると後で困る部分です。
3回目の車検を迎える方も、そのまま通すのが正解とは限りません。電池の残り具合と下取り価格の兼ね合いで、乗り換えたほうが得になる場合があります。
いまの価値を知ってから決めたい方は、車検を予約する前に査定だけ取っておくと比べやすくなります。無料で出せるので、通す前の判断材料になります。
いつ手放すのが得なのか、考え方をまとめた記事があります。
EVの下取り価格が読めない理由と売り時の判断
✅ 今日からできる三つ
一つ目は、車検証を出して満了日を確かめることです。ここから逆算すると、いつ動けばいいかが決まります。
二つ目は、近くの工場にEVを見られるか電話で聞くことです。断られる所もあるので、早めに1軒見つけておくと安心です。
三つ目は、前回の整備記録を開いてブレーキフルードの日付を見ることです。2年以上前なら、今回の見積もりに入れてもらってください。
家で充電できる環境があるほど、外の充電に払うお金は減ります。工事の中身も知っておくと安心です。
EVの自宅充電200V工事 費用と確認する5つ
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