電気自動車を買うときにもらえる補助金が、2026年に大きく変わりました。国の補助金はEVで最大130万円。さらに東京都にお住まいの方は、7月1日以降に登録した車なら都の補助金も最大130万円まで増えています。
ただ「最大」という言葉には条件がついています。同じEVでも車種によって金額は10万円台から120万円台まで開きがあり、上乗せ分をもらうには自宅の設備まで関わってきます。
この記事では、国と東京都の制度を公式資料にもとづいて整理します。自分の場合はいくらになるのか、いつまでに動けばいいのかが分かるように書きました。
🔑 2026年のEV補助金、何が変わった?
まず国の制度です。2025年12月に経済産業省が上限額の見直しを発表し、2026年1月1日以降に新規登録したEVは上限が90万円から130万円へ、PHEVは60万円から85万円へ引き上げられました。一方で軽EVは金額が据え置き、FCEVは上限が255万円から150万円へ引き下げられています。
予算規模は令和7年度補正予算で約1,100億円。申請の受付は2026年3月31日から始まっています。
次に東京都です。東京都は2026年6月24日に、EVの補助額を最大100万円から最大130万円へ、PHEVを最大85万円から最大115万円へ引き上げると発表しました。ここで大事なのが適用のタイミングです。引き上げ後の金額が適用されるのは令和8年7月1日以降に初度登録または初度検査された車で、4月1日から6月30日までに登録された車は引き上げ前の金額のままです。
つまり同じ年度でも、登録日が1日違うだけで30万円変わることになります。

💰 国のCEV補助金は車種で金額が大きく違う
「EV最大130万円」と聞くと、どのEVでも130万円もらえそうに感じます。ただ実際は車種ごとに評価点が決められていて、金額はかなり幅があります。
2026年4月1日以降に登録される車両では、EV(普通車)が最大130万円、軽EVが最大58万円。同じEVでもBYD各車は15万円で、車種や型式による差はとても大きくなっています。PHEVは最大85万円、FCEVは最大150万円です。
具体的な例を挙げると、日産リーフe+やアリアのB9 limitedは129万円、テスラ モデル3は127万円といった水準です。ただし日産リーフは2026年12月31日までの登録なら129万円、2027年1月1日以降の登録では100万円と、金額が変わる予定になっています。
年をまたぐと下がる車種があるという点は、納車時期を決めるときに確認しておきたいところです。

🗼 東京都のZEV補助金は「積み上げ式」
東京都の補助金は、いくつかの要素を足し算していく仕組みです。7月1日以降の登録車では、ベース額20万円に、給電機能があれば10万円、さらに自動車メーカーごとの上乗せ額が加わって、メーカー別の補助額は最大90万円になります。
メーカーごとの上乗せ額は公表されています。トヨタ、日産、ホンダが60万円で最も高く、Stellantisジャパンが55万円、三菱とテスラが50万円、マツダが45万円、SUBARU・BMW・メルセデスベンツが40万円と続きます。スズキは25万円、フォルクスワーゲンとボルボは20万円、BYD・ヒョンデ・ポルシェ・ジャガーランドローバーは10万円、ダイハツとASFは0円です。
ここにさらに2種類の上乗せがあります。V2B・V2Hなどの充放電設備を導入すると最大10万円、再生可能エネルギー電力を導入している場合はEVで再エネ100%電力契約なら15万円、太陽光発電設備の設置なら30万円が加算されます。
なお税抜840万円以上の高額車両は、これらの合計額に0.8を掛けた金額になります。

📊 国+都で実際いくらになるのか
よく「国と都で最大260万円」という数字が紹介されます。これは国の上限130万円と都の上限130万円を単純に足したものです。
ただ実際にこの金額に届く車があるかというと、話は変わってきます。国の側で130万円ちょうどの車種は現時点で見当たらず、上位のリーフやアリアで129万円という水準です。都の側で130万円に届くには、メーカー上乗せ60万円のトヨタ・日産・ホンダ製で、給電機能があり、V2Hを設置して、さらに自宅に太陽光発電設備がある、という条件をすべて満たす必要があります。
現実的な最大値は、この条件をすべて満たした場合でおよそ259万円です。逆に、都内で太陽光もV2Hもない状態でメーカー上乗せ20万円の輸入EVを買った場合は、都の補助は50万円前後にとどまります。
「最大」の数字ではなく、自分の条件で計算することが大事になります。
⚠️ こんな人には向きません
補助金の額だけを見てEVに決めるのは、おすすめできない場合があります。次に当てはまる方は、いったん立ち止まって考えたほうがいいかもしれません。
自宅に充電設備を置けない集合住宅にお住まいの方は、外部の充電スポットに頼ることになります。補助金で車両代が下がっても、日常の充電の手間はそのまま残ります。
4年以内に車を手放す予定がある方も注意が必要です。CEV補助金には4年間の保有義務があり、無届で手放すと全額返納になります。
太陽光やV2Hの導入を前提に補助金を計算している方は、設備の費用そのものが数十万円から百万円単位でかかることを忘れないでください。上乗せ分の30万円のために設備を入れると、差し引きでは持ち出しになります。
また東京都以外にお住まいの方は、この記事の都の金額はそのまま当てはまりません。お住まいの自治体の制度を確認してください。
| 検討パターン | 向いている条件 | 合わない条件 |
|---|---|---|
| 国のCEV補助金のみ | 新車のEV・PHEVを4年以上乗る予定がある | 4年以内に売却・下取りの可能性がある/中古車の購入 |
| 東京都のZEV補助金を上乗せ | 都内在住で7月1日以降に登録できる | 都外在住/4〜6月にすでに登録済み |
| V2H上乗せ10万円 | すでにV2H導入を決めている | 補助金目当てでV2Hを新規検討している(設備費が上乗せ額を大きく超える) |
| 太陽光上乗せ30万円 | 自宅に太陽光発電設備がすでにある | 太陽光をこれから設置する/集合住宅で設置できない |
| 軽EV(最大58万円) | 短距離中心・自宅充電ができる | 長距離移動が多い/充電環境がない |
🔌 EVの電気代をどう考えるか
車両代は補助金で下がっても、その後の電気代は毎月かかり続けます。EVは自宅で充電する分だけ電気の使用量が増えるので、契約している電気のプランが合っているかどうかで、年間の負担は変わってきます。
考え方はシンプルで、使用量が増えるほど単価が下がるプランを選べるかどうかがポイントになります。もうひとつ見ておきたいのが、市場連動型の追加料金がないかどうかです。燃料価格が上がったときに請求額が読めなくなるのは、家計の管理としては扱いにくい部分です。
idemitsuでんきは、使用量が多いほど単価が下がる仕組みで、市場連動の追加料金や解約金がないプランを用意しています。EVを持っている方向けの割引コースもあります。
補助金の申請と並行して、電気のプランも見直しておくと無駄がありません。
※沖縄県および一部離島は供給エリア外です。割引の適用条件はプランによって異なるため、申し込み前に公式サイトでご確認ください。
📅 申請の期限とスケジュール
国の補助金は次世代自動車振興センターが窓口で、2026年3月31日から受付が始まっています。予算には上限があるので、枠が埋まった時点で受付が終わる可能性があります。
東京都の申請については、郵送申請が令和8年7月1日から令和9年3月31日まで、オンライン申請は令和8年7月上旬から令和9年3月31日までとなっています。なおシステム改修のため、7月1日から7月上旬までは4月1日以降に登録された車のオンライン申請も一時的に停止されると案内されています。
申請は納車後に行うものですが、書類の準備は契約の段階から始めておくとスムーズです。特に都の上乗せを狙う場合、V2Hや太陽光の設置証明が必要になるので、工事のスケジュールも合わせて考えておく必要があります。

🚗 納車前に見直しておきたいこと
EVに乗り換えると、自動車保険の条件も変わります。車両価格が上がる分だけ車両保険の金額が変わりますし、保険会社によってはEV向けの割引を用意しているところもあります。
補助金で車両代を抑えたのに、保険料で差が出てしまうのはもったいない話です。今の保険をそのまま引き継ぐ前に、複数社の見積もりを比べておくと違いが見えてきます。
一括見積もりなら、同じ条件で各社の金額を並べて確認できます。納車の連絡が来てからだと慌ただしくなるので、契約が決まった段階で動いておくのがおすすめです。
✅ まとめ
2026年のEV補助金は、国と自治体の両方で金額が動いた年になりました。押さえておきたいポイントを整理します。
国のCEV補助金はEVで最大130万円ですが、車種によって15万円から129万円まで差があります。東京都のZEV補助金は7月1日以降の登録から最大130万円で、6月30日までの登録とは30万円の差がつきます。
上乗せ分をもらうにはV2Hや太陽光といった設備の条件があり、設備費を考えると必ずしも得とは限りません。そして4年間の保有義務があることも、契約前に確認しておきたい点です。
補助金の金額は年度や登録時期で変わります。最新の条件は次世代自動車振興センターとクール・ネット東京の公式サイトで確認してください。
EV購入後の電気代については「idemitsuでんきEV充電|得する境目は300kWh」もあわせてご覧ください。Sプランのどのタイミングからお得になるかを使用量ベースで整理しています。
軽EVを検討するなら、自宅で充電できるかどうかを先に確認しておくと安心です。



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